即戦力人材という嘘。「定型化されていない仕事」なら価値を出すのに3ヶ月はかかる!

よく人材採用で「即戦力人材」という言葉を聞いた事はありませんか?すぐに人材としてその会社の戦力になる、と言うのがその意味ですね。

筆者も様々な即戦力人材、と呼ばれる人たちと仕事をしてきました。複数の人材紹介会社を通して紹介をされた、極めて頭の良い人たちと仕事をしてきましたが、その中で1つ気づいたことがあります。

いくら即戦力といっても、定型化されていない仕事なら1-2ヶ月、成果ベースなら3ヶ月はかかるな、ということです。

定型化された仕事と、定型化されていない仕事

まずここで言葉の定義をはっきりさせておきましょう。

定型化された仕事とは、マニュアル等が存在し、ある程度説明を通してその仕事を始めることができるものを指します。

最もわかりやすいもので言えば、コールセンターの業務などがそれに該当するのではないでしょうか。マニュアルが完備され、どのような場合には何を言うべきかがすべて決まっているからです。
それ以外にも、SEOライティングの仕事などもこれに該当すると思っています。書く内容こそ毎回違うものかもしれませんが、基本的に必要とされるテクニックはどこも同じであり、マニュアルを読んだだけでその仕事が始められるようになっている点が、定型化されている、と言っても差し支えない部分でしょう。

定型化されていない仕事とは、それ以外の全ての仕事のことを指します。前任者がおらず自分から始めた仕事や、やり方がわかっていないために試行錯誤しながら進めていく仕事です。他人になかなか説明しづらく、引き継ぎに苦労するような仕事は、すべて定型化されていない仕事に入ります。

具体的な例をあげれば、何を書くべきかが決まっていないプログラマーや、テレアポ先すら決まっていない営業職、新たな試みを始めるマーケットなどがこれに該当します。また既存の製品が存在しない市場で戦っていこうとする起業家なども、これに当てはまるでしょう。

定型化されているのなら即戦力はあり得るが…

さてここからが本題なのですが、いわゆる即戦力人材というのは定型化された仕事に対しての即戦力人材はありえるが、オールマイティーな即戦力人材はありえない、というのが筆者のたどりついた結論でもあります。

例えば法人営業職の即戦力人材を考えてみましょう。おそらくこの人材は営業のいろはを知っていて、どのようにお客さんに価値を伝え、どのように契約締結まで持っていくかを知っている人でしょう。しかしこれはどの会社でも割と共通の部分であり、定型化された部分に他なりません。稟議書の書き方はどの法人でもそうそう変わるものではないのですから。

この法人営業職の中で定型化されていない部分とは、営業資料が存在しない中でどの顧客に集中して売り込みをかけていくか、営業チャネルがどのように考えるべきか、など以前存在していなかったものを想像するときに必要になってくる部分のことです。こんなの慣れた人であれば一瞬でできるだろう、などと考えてはいけません。どんな慣れた人でも、その商材の価値を理解し、きちんと契約をとってくるまではやはりどう考えても1ヵ月から2ヶ月程度はかかってしまうでしょう。
営業職の目的が売り上げを立てることであれば、やはり最初に仕事に入ってからきちんと受注を取るまでに1-2ヶ月程度はどうしてもかかってしまうはずです。

※俺はできたぞ!という方。それは他の会社でも通用するから出来たのです。他の会社でも通用するのは、それが定型化された仕事だからです。ただ、定型化された仕事をこなせるからと言ってあなたの価値が下がる訳ではありません。それも立派な価値です。

何を書くのかが全く決まっていないエンジニアではどうでしょうか。どんなにコードを書くのが早い人間でも、事業部側の要望に応えられるような素晴らしい製品を作るのにはやはり1ヶ月から2ヶ月程度はかかるでしょう。コードを書くのが早くても、事業部側の要望に沿ったものを作る、と言う意味合いではどうしてもそのぐらいの時間はかかっているものだと思います。

一応、恐ろしい速度で馴染んでしまう例外的な場合はあります。ただしそれは管理人の経験上、今まで極めて似たような業界にいた、もしくは競合他社などで同じことをやってきた、などのほとんど似たような業界から移ってきたパターンにしかありえないことです。

1-2ヶ月で結果を出せないからと落ち込む必要はない

つまり、あなたが即戦力人材と言われて、違う環境に飛び込んだにもかからわらず、最初の1ヵ月で全然結果を出せないからといって悩みすぎる必要はないのです。かく言う管理人も、初めての業務委託経験時にはかなりの高級をもらっているにもかかわらず、結果が出せずに悩んだこともありました。その時期はとても辛く、自分が果たしてこのままでいいのかと言う悩みにとらわれ続けていたのです。

その時は私もかなり悩んでいましたが、今は問題なく実績を上げられるようになりました。そしてその時に私を採用してくれた社長や仲間たちに話を聞くと、やはり即戦力人材と言うのは自分たちも勘違いしていて、2カ月位はどうしても時間がかかってしまうものなんだ、とおっしゃってくださいました。

もちろん、実績が出ないからといって悩み続けるのは極めて正しい姿です。しかしそこで自分を過度に追い込みすぎる必要はありません。できないものはできないと言ってしまって問題ないのです。きちんと努力さえ続けていれば、結果が出てきます。
そして不幸にも結果が出なかった場合は、別の場所で新たな仕事を探してみるのも良いのではないでしょうか。あなたの努力を買ってくれる人はどこかにいるはずです。

まとめ、即戦力人材でも悩みすぎる必要はない

いかがだったでしょうか。人間とはある程度期待されていると、いわゆる返報性の法則によりその期待に応えたくなってしまうものです。しかしだからといって、あなたのメンタルを追い込みすぎてはいけません。人間誰しもある程度の時間は新しい環境に慣れるのに時間がかかるものなのです。むしろそのセットアップ期間をきちんととっておかないと、後々苦労します。なので焦る必要はありません。

もし悩み続けているのであれば、周囲の人に相談してみるのも良いでしょう。