タスクの属人化を防ぐのがなぜ難しいのか?原因を解説します

職場に新人が入ってきたり、あなたが新しくマネージャーになったりすると、1つの大きな問題が巻き起こるはずです。それは今の仕事の内容を、誰が何を教育するのか?という教育問題です。

そして誰かに教育をしようとする時に必ず問題になるのが、
どうやって教育をするのか、どうやって自分のやっている事の属人化を防ぐのか、です。

しかしこれが極めて難しいのです。
大抵の場合、「ええと、まずは何を教えないといけないんだっけ/何から学ぶべきだっけ」となります。

タスクの属人化を防ぐために、いちいち言語化しなくてはいけないことがどれだけ多いのか、
実感するはずです。
この記事ではなぜそんなことが起こるのか?を解説します。

わからない人には何がわからないのか説明できない

新人に仕事を任せようとして、ある程度何をすべきかも教えた。そしていざやってみようとなったら、新人から「わかりません」の声がかかる。「何がわからないの」と聞いてみたら、どういう訳か答えに詰まってしまい、気まずい沈黙が…。こんな経験はありませんか?

教える側でなくても、あなたが新人時代にこんな経験をしたことがあるかもしれません。

このエピソードが示しているのは、本当にわからない人は、
「何が」分からないのかも分かっていない、と言うことです。

つまり、あなたが教えたつもりになっていても、教えられる側はあなたの仕事の範囲すらわかっていないので、最初に何を聞くべきかもわからないのです。

こんな時に有効なのは、あなたの仕事の範囲を教えることです。
仕事の範囲を教えるには主に二通りのやり方があります。

1つはマニュアルのように手順を書き出して、これはこうだよ、と教えていくことです。
細かな部分を教えると言うよりも、概要からつかんでもらうために大まかなフローを教えるイメージに近いですね。

もう一つ仕事の範囲を教える有効な手段は、実際にやってもらうことです。
営業の仕事なら、このチームや会社で何を営業職として期待されているのかは受注を取ったらわかるよね、と言うことです。

実際のやり方としては、上記の2つの方法を組み合わせた手段がよく取られます。
また業種別にも選り好みがあります。ITエンジニアであれば業務のフローを書き出すことが好まれますし、営業職であればとりあえずやってみろ、と言うパターンが多いように見受けられます。

とにかく教えられる側は何がわからないのかもわからない状況だ、と言う事は覚えておきましょう。

説明する側は忙しく、説明よりも仕事をしたくなる

さて、そもそもなぜあなたは仕事の内容を他人に説明しなくてはいけないのか考えてみましょう。
それはあなた1人だけではもはや仕事が回らないからです。つまりあなたは一人前以上の仕事を抱えていると言う状態なのです。だから代わりの人が必要になるわけですね。

しかしそれは、あなたがとてつもなく忙しいことの証左でもあります。
そして自分の暗黙知を一つ一つ言葉にするのはとてつもない労力を要する仕事なのです。
いかんせん、教えるという行為は以前やったことのない仕事と決まっています。時間もかかるのです。

あなたは忙しいので、そんなことに時間を使いたくないのが本音です。
だって短期的には右も左もわからない新人に付き合うよりも、自分が手を動かす方が企業にとって売り上げが上がる状態になっているわけですからね。あなたも仕事に慣れているのでそちらの方が楽しいでしょう。結果としてあなたは新人に付き合うよりも、仕事に集中したくなります。

かくしてタスクの属人化が進行します。
あなたしかわからないお家芸が積み上がっていき、ますます教えるべきことが複雑になっていくのです。

あなたは新人に本気で教育したいのであれば、このような誘惑を何としてでも断ち切る必要があります。

まとめ:仕事の属人化を防げたらどんな会社でも通用する

いかがだったでしょうか。タスクの属人化は様々な企業で問題になっているでしょうが、
その本質は教えられる側が何がわからないのかを自覚していないこと、
そして教える側も忙しく教育をなおざりにしがちなことです。

あなたも本気でタスクの属人化を防ぎたいのであれば、きちんとそれに向き合う必要があります。
そこにかかる時間とコストを惜しんではいけません。
それは、長期的にはあなたの首を絞めることになるのですから。